金属系サイディング壁の特徴や劣化症状〜外壁塗装まで徹底解説

金属系サイディングの特徴と注意点

近年では外壁材の需要はサイディングが外壁建材の約90%近くを占めており、多くの家の外壁でサイディングが利用されています。

サイディングの中でも窯業系(ようぎょうけい)サイディングが約80%に対して、金属系サイディングは約12%(※アルミも含む)とシェアは窯業系よりも少ないものの、外壁ではよく使われている素材です。

戸建住宅市場における外壁材素材別シェア

日本窯業外装材協会 より引用

ここでは、金属系サイディングの特徴や外壁劣化の種類、補修方法についてご説明いたします。
 

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金属系サイディングとは 特徴と長所・短所

金属系サイディングとは

金属系サイディングは、成形された金属板と発泡樹脂の芯材によって作られた外壁材です。

材質は「アルミ系サイディング」と「スチール系サイディング」および近年人気の「ガルバニウムサイディング」に大別できます。

以前はスチール系サイディングが主流でしたが、近年はガルバニウムサイディングが人気が高くなっています。また、耐久性能の信頼度から軽量のアルミ系サイディングも根強い人気があります。

近年の技術の進歩から、金属系サイディングは金属ならではの輝きを生かした強いインパクトのある、ラインナップが各社から揃っていて魅力的な外観の表情がとても楽しめます。

金属サイディング種類 価格 防サビ効果
アルミ系サイディング ★★★ ★★★★
ガルバニウムサイディング ★★☆(2.5) ★★★☆(3.5)
スチールサイディング ★★ ★★

 

金属系サイディングの特徴

窯業系サイディングと同様に耐久性能・耐火性能にも優れていて、外壁の住宅建材には欠かせない建材です。

各建材メーカーも性能のランク分けからの種類も豊富になってきました。

10~15年はメンテナンスは必要がないというメリットがある一方、近年多発する台風には傷付きやすく被害にあいやすいというデメリットがあります。

金属系サイディングのデザインについて

金属系サイディングは板状の金属にテクスチャー(柄)が成型されます。

近年はタイル調・レンガ調・木目調まで複雑な柄まで成型出来ていて、窯業系サイディングと見分けがつきにくいものもあります。

金属サイディングの断熱性について

金属系サイディングの裏面に断熱材(ウレタン)が付着されたものが多く、その意味から金属サイディングは断熱性がいいと言われています。

金属サイディングの作業性・操作性について

金属系サイディングは窯業系サイディングと比較して1/3の重量ですので、外壁の工事は高所での作業が多いので、軽量の金属サイディングは工事業者にとって、作業性のいい外装建材といえます。

 

金属系サイディングのメリット・デメリット

金属系サイディングのメリットデメリットは下記のとおりです。

外壁材 メリット(長所) デメリット(短所)
金属系サイディング
  • 軽量で加工しやすくコストパフォーマンスに優れている
  • 外壁の重量が軽量な分、住宅の耐震性能が向上する
  • 耐久性に優れていて10~15年はメンテナンスは必要がない
  • 断熱材(ウレタン系)を付着しているので、熱伝導による断熱性を保たれている
  • 傷がつきやすい風災害には要注意。
  • サビやすい・引っ掻(カキ)き傷などがおこりやすい。
  • 窯業系サイディングと比べてデザインのレパートリーがまだまだ少ない
  • 築15年以上や透湿防水シートのない住宅は、最近雨漏れが頻繁に起こっている
(参考)窯業系サイディング
  • 耐火性能がある
  • 工場で外壁材を生産できるので大量に均一に仕上がります
  • 理想とする外観(テクスチャー)を作ることが出来る(手作り感がある)
  • 現場の作業も窯業系サイディングの取付の作業で仕上がるので、より経費と工期を抑えることができます
  • 防水性能が弱いので、サイディング面の塗装の劣化やコーキング部分の劣化には注意が必要です。
  • 反りやひび割れが起こりやすいという性質があります。
  • 表面の凹凸が大きいので汚れやすい、汚れが目立ちやすくなる傾向があります。
  • 衝撃や飛散物に損傷が起こりやすい。

(関連記事)窯業系サイディング壁の特徴や劣化症状〜外壁塗装まで徹底解説

いずれにしても、耐久消費材である以上、定期的なメンテナンスが必要になります。メンテナンス時期が遅れると、亀裂・割れ・変形などが起こりますので、サイディングの異変には注意してください。

 

金属系サイディングによくおきる劣化症状

ここでは金属系サイディングを利用している外壁によくおきる劣化症状をレベルごとにご紹介します。

  • 劣化レベル1:金属サイディングのコーキングの劣化
  • 劣化レベル2:金属サイディングにチョーキングが起こる
  • 劣化レベル3:金属系サイディングの変形及び役物(やくもの)の劣化
  • 劣化レベル4:金属系サイディングからの雨漏れ

 

金属系サイディング壁は、窯業系サイディングに比べて、塗装やコーキングの劣化が起こる、と突如、窓枠や天井から雨漏れが起こりやすくなります。その理由は

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窯業系サイディングより金属系サイディングのほうが、外壁塗装の劣化やコーキングの劣化を放置しておくと、突然の雨漏れが起こり易くなります。外壁内部の断熱材に水分を過剰に含むことにより、鉄骨部や木造の下地材からの雨漏れや腐食が始まりまるからです。
慢性の雨漏れの放置していますと火災の原因にもなりかねないので、築10年ぐらいから経年劣化に注意しましょう。

劣化レベル1:金属サイディングのコーキングの劣化

劣化レベル1は、金属サイディングのコーキングが劣化です。

金属サイディングのコーキングの劣化
金属サイディングのコーキングの劣化

 

コーキングはホームセンターで手軽に手に入る建材です。雨漏れの応急処置として使用されていますが、安易なコーキング処理は雨漏れの特定が困難になる場合があります。

原因(雨漏れ)の特定を行ってから、コーキングの補修を行ってください。

 

劣化レベル2:塗装のチョーキング現象

劣化レベル2は、金属サイディングの塗装面のチョーキング現象です。

チョーキングが発生している様子
チョーキングが発生している様子

 

金属系のサイディングの劣化に塗装の劣化があります。

金属サイディングの表面に塗装していますので、耐用年数が過ぎると表面の塗装の劣化の症状として、チョウキングが起きてきます。外壁塗装のシグナルです。

 

劣化レベル3:金属系サイディングの変形及び役物(やくもの)の劣化

劣化レベル3は、金属系サイディングの変形及び役物(やくもの)が劣化します。

金属サイディングの役物(やくもの)の劣化
金属サイディングの役物(やくもの)の劣化

金属系サイディングには平部(平らな面)とコーナー部の金物を役物(やくもの)という部材があります。コーナー部の役物も平部と同じように劣化します。

上の画像はコーナー部のの下地からはがれてきていています。部分的には接着していますが、応急処置のコーキングがはがれています。

金属サイディングの塗装をおこなうまえには、窓回りの役物の劣化やコーナー部の役物の劣化による、防水処置や適切なコーキング処置を行うようにする必要があります。

 

劣化レベル4:金属系サイディングからの雨漏れ(塗装工事には必ず調査をおすすめします)

劣化レベル4:金属系サイディングからの雨漏れです。

金属サイディングの室内の雨漏れ
金属サイディングの室内の雨漏れ(室内・外観)の様子

 

金属サイディング事態、サビやキズが起きても雨漏れは起こりにくいのですが、一度雨漏れが起こりだすと自然に雨漏れは止まりません。

その理由からか、雨漏れの修理事態、慢性のあきらめになっている方が結構おられます。

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上記例では施主様は、エアコンの冷媒管からの雨漏れと思っておられらようで、周ホームセンターで購入してきてから、施主様自身でのコーキングの応急処置されたそうですが、それでも雨漏れが止まらなかったとのことです。

 

金属サイディングの劣化の周辺の腐食

下記は、金属サイディングの劣化の周辺の腐食の様子です。断熱材のカビによる変色と下地木材の腐食が進んでいます。

雨漏れによる腐食
雨漏れによる腐食の様子

 

長年の漏水によって、見えない部分で金属サイディングの下地の劣化が進んでいることもありますので、注意です。

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金属系サイディング壁や窯業系サイディングの雨漏れは、断熱材や透湿防水シートがありますので、雨降り即雨漏れにはなりにくいのですが、短時間に大量の雨水や、乾燥する時間もなく2~3日続く長雨に起こる雨漏れはこのような状態も考慮すべきです。

 

金属サイディングの劣化(雨漏れ)とコンセントの関係

また、このほか実際にあった例として、金属サイディングの劣化(雨漏れ)とコンセントの関係もご紹介します。

雨漏れによってコンセントのショート
雨漏れによってショートが起こりやすいコンセントの裏側の様子

 

窓枠に雨漏れが起こっているところによくあるのが、エアコンの室内機やコンセントが周辺に設置されている場合があります、

上記の白枠部分は絶縁部を外して取り付けます、いつショートによる火災が起きてもおかしくありません。

回路やブレーカーに余裕がない場合は危険なので、専門家(建築士・電気関係の方の指導も必要です)。室内のエアコンが設置されている近辺の雨漏れはかなり危険です。
 

以上、コーキングの劣化~役物の損傷~チョキング(塗装工事)に至る内容を簡単にまとめました。

金属サイディングの塗装や劣化の現象まとめ
  • 劣化レベル1:コーキングの劣化による、雨漏れ(大雨や2~3日続けての雨降り)が起こりだします
  • 劣化レベル2:金属サイディングのチョーキング(手にチョークのような塗料が付きだします)
  • 劣化レベル3:コーナー部や窓回りの役物の雨漏れの確認
  • 劣化レベル4:室内の天井や窓の木部からの雨漏れには、専門家(建築士等の指導をお勧めします)

 

サーモカメラによる金属系サイディングの診断

次に、外壁劣化が気にな流方向けに、サーモカメラによる金属系サイディングの診断もご紹介します。

下記は金属系サイディングの雨漏れの様子をサーモグラフィー調査(赤外線調査)した様子です。

左の画像のように、目視だけで外観を見ても外壁劣化の状態は分からず雨漏れの箇所を特定できません。

赤外線診断(サーモ画像)の画像を見ると、雨水の侵入により、熱画像が濃い青色に表れているところから雨漏れが起こりだしていることがわかります。

このように雨漏れが起きている場合、可視画像からだけでは雨漏れの判断は困難といえます。

ほとんどの外壁塗装の工事では、可視による調査しか行われていませんが、外壁劣化の状態をしっかり確認して修理したい場合は、可視画像(目視調査)+赤外線サーモ診断をおすすめです。
 

金属系サイディングの外壁塗装の注意点

つぎに、金属系サイディングによくおきる外壁塗装の注意点もご紹介します。

大きな確認項目としては下記の3点があります。

  • 金属サイディングのコーキングの劣化と耐久性能の確認
  • 現状の金属サイディングと今回使用する塗料の相性の確認(パッチテスト・剥離テストを行う)
  • 金属系サイディングにおける、塗料の耐久性能の確認や説明

塗料は高いからいいとは限りません、今の現状にバランスの取れていることが大切です。

塗料メーカーではキッチリ塗料の特徴や、施工方法を記載しています。

また、先に挙げた外壁の劣化レベルによって、塗装だけで良いのかコーキングも必要なのか、外壁の劣化調査や雨漏り修繕も必要なのかを見極めないと、施工後短期間のうちに再度トラブルが起きる可能性もあります。

水野社長_カラー
外壁塗装なのか雨漏れ工事なのかは、コーキング処理ではなおらない場合もかなりあります、塗料の性能だけで、今の現状にバランスの取れていることが大切です。

 

金属系サイディングの補修工事

最後に、金属系サイディングの張り替えの様子もご紹介します。

金属系サイディングの張替えの様子ー完成
金属系サイディングの張替えの様子ー完成

 

まとめ 金属系サイディングの外壁塗装

まとめです。今回は金属系サイディングの外壁の特徴やよく起こる劣化、補修方法や塗装工事例についてご紹介いたしました。

弊社も大阪を中心に皆様のお家の外壁診断調査や、外壁塗装工事をさせていただいております。

もし家の劣化を気にしておられる場合は「ミズノライフクリエイト」もご検討いただけましたら幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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