タイル仕上げ外壁の特徴と外壁塗装をする上での注意点を徹底解説

タイル仕上げの外壁の特徴と外壁塗装をする上での注意点

タイル仕上げは、豪華さと美観的に建築物には大切な資材の一つです。一般住宅の外壁をはじめ、リビング・玄関・居間や、マンション・商業ビル・店舗の外装・内装・アプローチなどいたる所で利用されています。

ここでは、タイル仕上げの外壁の特徴や代表的な劣化症状、外壁塗装をする上での注意点を説明していきます。

 

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タイル仕上げの外壁の長所・短所

タイル仕上げ壁の特徴

タイルは、無機質・自然素材の石・土が主成分の材料を高温(約1000~1500度)で焼き付けて仕上がっており、直射日光における劣化に強く、耐火性能がサイディング等の住宅建材より優れています。

タイルの耐久性能は、磁器タイルの表面の釉薬仕上げの耐久力は高いのが特徴で約40年~50年は劣化しにくいといわれています。

タイル仕上げは色の劣化が遅く長持ちするのが特徴です。

促進耐候性試験
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ただし、タイル本体よりタイル目地及びタイルの接着面は10年前後で劣化することに注意が必要です(詳しくは後述で説明)

 

タイル仕上げ壁の長所・短所

タイル仕上げ壁の長所短所は下記の通りです。高級感や耐火・耐久性に優れているというメリットがある一方、コスト面や手間・タイルの落下の危険性などのデメリットがあります。

メリット(長所) デメリット(短所)
意匠性 (★★★★☆ 4.5)

タイル仕上げのは歴史も古くから採用されてきていて、高級感のある仕上げの外壁には向いています。

コスト面 (費用がかさばる)

窯業系サイディングと比較して、工事にかかる費用が割高になります

耐火性 (★★★★★ 5)

耐火性能が非常に高く、大型~一般住宅まで幅広く採用されています。

工期・職人の手間が必要 (工期が必要)

タイルの施工の性質から、タイル工事自体に手間がかかる関係で、どうしても工期が必要な工事といえます。

耐久性能  (★★★★ 4)

主成分が無機質で形成されていますので、有機系(木材等)に比べて劣化が遅いこともあり、タイル自身の耐久性能は高いといえます。

剥離によるタイルの落下事故につながりやすい

タイルが剥離を起こして落下事故が、神戸のホテルで起きました。タイル本来耐久性能は高くても、タイルの目地の劣化やタイル自身の接着力不足には定期検査が必要です。

 

タイル張り外壁(ALC)の施工法

タイル張り外壁の施工方は下記の通りです。

  1. ALC壁に防水処理を行います。
  2. タイルを接着剤で取付けます
  3. タイル目地をモルタル等で目地を詰めます。
  4. 目地の劣化を防ぐために、タイル+タイル目地に塗装処理を行います

 

タイル仕上げの壁によくおきる劣化症状

ここではタイル仕上げの外壁についてよくおきる劣化症状をレベルごとにご紹介します。

  • 劣化レベル1:白華(はっか)エフロレッセンスが起こりだします。
  • 劣化レベル2:ヘアークラック、目地の割れが起こりだします。
  • 劣化レベル3:室内に雨漏れが起こりだします。
  • 劣化レベル4:タイル部分が落下します。

 

劣化レベル1:白華(はっか)エフロレッセンスの発生

劣化レベル1は、白華(はっか)エフロレッセンスの発生です。

セメントの可溶成分が溶解(溶け出す)した溶液がタイルの隙間からの流出します。下記は、流出した溶液と炭酸ガスによって酸化して白い粉状になって表れたたものです。

タイル白華(はっか)の様子

 

階段・外壁に張られたタイルによくみられる、白華(はっか)エフロレッセンス通称(エフロ)と言われているが、この現象を止めるためには、まず雨水や漏水の元を止めることが重要になります。

塗り替えやコーキングも大切な工事ですが、漏水の侵入している患部の処置が重要です。

 

劣化レベル2:ヘアークラック、目地の割れの発生

劣化レベル2は、ヘアークラック、目地の割れの発生です。下記は、タイル撤去の様子です。タイル目地と下地にクラックが起きています。

タイル撤去の様子 タイル目地と下地にクラックが起きている

タイル・モルタルは引っ張りに弱いことから、亀裂が起こりやすくなります。タイルの目地に沿って、外壁の亀裂が起こっている状態です。

ALC部の内部に雨水が侵入しています。

 

劣化レベル3:室内での雨漏れの発生

劣化レベル3は室内での雨漏れの発生です。下記は、タイル亀裂からの雨漏れが室内に発生している様子です。

タイル亀裂の雨漏れの様子

建物外部で目地のタイルの溝が深いことにより、雨水や地震により亀裂が生じています。

建物内部では目地に沿って雨水の侵入により、室内に雨水が侵入しています。

 

劣化レベル4:タイル部分の崩落・落下

劣化レベル4は、タイル部分の崩落・落下です。下記は、雨水の侵入により、下地が腐食(ふしょく)が起きていて、タイル面が崩落(ほうらく)した様子です。

 

タイル落下による人身事故に注意

最近では、劣化したタイルの落下による、人身事故のオーナーの責任について問題視されています。

数年前に神戸市のホテルの外装のタイルの崩落事故から、タイルのメンテナンスには以前より法的な処置が義務づけられるようになりました。

劣化したタイルの放置はオーナーの責任問題にも発展しかねませんので注意が必要です。

 

水野社長_カラー
近年特に台風による飛散物の衝突やゲリラ豪雨などによるタイルの劣化や崩落が問題になっています。タイル自体40~50年の耐候性があっていても、タイルの目地は無塗装で保護(ほご)されていないのが現実です。

2階以上のタイルの劣化による、タイルの浮き(うき)やタイルのヘアークラック(小さい亀裂)は気がつきにくいのが通常です。ほっておくとタイルの剥離(はくり)によるタイルの落下が起こりやすきなります。事故が起きる前に専門業者による適切な調査が近年求められるようになってきています。

 

タイル外壁の補修の施工方法

タイルの施工方法には、「湿式工法(しっしき)」と「乾式工法(かんしき)」の二つの工法があります。状況に合わせて適切な工法を選択する必要があります。

湿式工法(しっしき)
従来の左官仕上げの外壁にモルタル等の材料にタイルを接着する工法。
乾式工法(かんしき)
ALC面の下地の防水等の処理を行ってから、接着剤を使用して、タイルを接着する工法。

事前調査(非破壊調査による、概算の予算案)

仮設足場を組まずに、概算の予算の算出が可能

①赤外線サーモ画像(熱画像ー非破壊検査)によるタイルの劣化の状態を事前に予測を行います。

・この建築物の外壁(タイル部)は周囲より温度が低く見えます(水色)、雨水の侵入していると思われます。(レインボーカラー)

②実際の建物の状態からの予測(可視画像)

・雨水の侵入していると思われる面積(大きさ)を予測します。

これらの調査により見積書や概算見積書を作成します。

 

タイル壁の補修の施工法

乾式工法(かんしき)ALC面の下地の防水等の処理を行ってから、接着剤を使用して、タイルを接着する工法。

タイルのサンダーによる撤去

タイルの劣化部分をサンダーにより、切断用の切り目を入れる。
タイルの撤去作業を行う。

タイルの斫り(はつり)による撤去

タイルの切れめに沿って、タイルを斫ります。

タイルの撤去後の下地の様子

タイル目地とタイルの下地に雨水の侵入による亀裂が生じている。

補修用タイル張替の様子

サイズと柄をあわせて、新しいタイルを張り合わせる。

タイル(撥水塗装クリア)

タイル本体も、築30年ごろから劣化が目立ち始めます。
タイル+タイル目地の劣化を防ぐために、クリアの撥水塗装を行います。

タイルの補修+撥水塗装

築30年~40年の鉄骨ALC+タイル仕上げの劣化防止のために、タイル+タイル目地の塗装(クリア仕上げ)を行いました。

タイル仕上げの外壁における塗装の注意点

促進耐候性試験

先に挙げた通り、10年間隔で必要な外壁塗装工事と比べて、タイル本体は約40年と劣化が遅いので一見塗装工事が必要ないと思われる方も多いのではないでしょうか。

ここで問題になるのは、タイル本体よりタイル目地及びタイルの接着方法です。

タイル目地及びタイルの接着は約10年が限度と考えてもおかしくなく、亀裂・白華・タイルのウキ等々の劣化症状が発生します。とくに近年では地震や台風後の影響もあり、定期的(約10年毎)に管理が必要になっています。

また、約40年前後からタイル本体も塗装かタイルの張替えも検討の段階に入るということになります。特に素焼きのデザインタイルは15年目から補修の検討が理想的です。

 

タイル仕上げの塗装ついて

木造の外壁のタイル仕上げの塗装

化粧タイルのクリア(撥水)塗装

釉薬(ゆうやく)の処理を行っていないタイルは築10~15年目から落下が起きやすくなります。

タイル目地の防水処理としてタイルの撥水塗装を行うとタイル及びタイル目地の防水効果をプラス出来ます。

外壁塗装とタイル塗装も見積もりを取られるといいと思います。

 

・ALCの外壁のタイル仕上げの塗装

タイル張り塗装(クリア塗装施工後)

タイル張り塗装(クリア塗装施工後)

鉄骨ALC+タイル仕上げのタイル+タイル目地の劣化による雨漏れはよくあるお問い合わせです。

ALCにタイル直接ボンド貼りは、築10~15年ころから起こりやすくなります。

対策としても効果があります。(クリア仕上げ)

 

 

外壁タイル張り(塗装仕上げ)

外壁タイル張り(塗装仕上げ)

タイルの種類によっては、赤外線を反射するタイルも多くあります。

長期的に考えて、全体の劣化の調査を行いやすくするために劣化の早期発見のためにも、タイル+タイル目地全体の塗装や選択肢としてもいいのではないでしょうか。

 

水野社長_カラー
タイル張りの外壁は、築10年目頃から白華現象(はっか げんしょう)や亀裂が起こりやすくなります、これらの症状が出てきますと早目にメンテナンスの検討されることをおすすめします。またタイル張りの外壁は10年ごとに定期的な調査や補修を行うことにより、長期的に安全な状態を維持することができます。
塗料と外壁の相性テスト「パッチテスト(クロスカット試験)」を推奨

パッチテスト(付着テスト)

パッチテスト(付着テスト)の様子
パッチテスト(剥離テスト)は、塗装予定の塗料と外壁との付着度・密着度を事前確認するためのテストのことです。パッチテストのことをクロスカット試験(碁盤目テープ試験)とも言います。ご自宅の外壁と塗料の相性不具合問題を回避するための非常に重要な試験です。

試験結果によっては、利用予定であった塗装に不可をかけることがあるので弊社は塗膜試験とも言っています。

このように塗装の剥離のテストを行って、旧塗膜の相性の確認を行います。10年以上外壁塗装をおこなっていない外壁は下地との相性は特に慎重に行うことをお勧めします。

(関連記事)【外壁塗装パッチテスト(剥離テスト)とは】必要性とやり方を徹底解説

 

まとめタイル仕上げの外壁塗装

まとめです。今回は、外壁タイル仕上げの特徴やよく起こる劣化、外壁塗装の注意点についてご紹介いたしました。

外壁タイル仕上げ塗装の注意点について

  • タイルは超耐久であっても、目地は10年~15年が限度とみる
  • タイルは引っ張りや曲げに弱いので、地震や台風後に亀裂が起こりやすい
  • タイルの白華(はっか)は外部の撥水性や、笠木(かさぎ)等から雨水が侵入している
  • タイルの亀裂や剥離(はくり)や落下は、事故になりやすい

 

弊社も大阪を中心に皆様のお家の外壁診断調査や、外壁塗装工事をさせていただいております。

もし家の劣化を気にしておられる場合は「ミズノライフクリエイト」もご検討いただけましたら幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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